STは、基準となるスタート時刻から何秒後にスタートラインを通過したかを表す数字です。
たとえばST 0.15は0.15秒後の通過を意味します。基本的には数字が小さいほど早いタイミングですが、平均STや展示STだけで舟券を決めません。
まずは6艇の平均STを比べ、極端に早い・遅い選手がいないかを確認します。
ボートレースではスタートがレース展開に大きく影響するため、選手のスタート傾向を知るための重要な情報のひとつです。
ただし、STが速い選手を選べば必ず勝てるわけではありません。
この記事では、STの基本的な意味から、予想するときにどう見ればよいのかまで、初心者向けに解説します。
ボートレースのSTとは?
STは「スタートタイミング(Start Timing)」の略です。
ボートレースでは、陸上競技のように全員が停止した状態から一斉にスタートするわけではありません。
決められた時間に合わせて助走しながらスタートラインを通過する「フライングスタート方式」が採用されています。
STは、基準となるスタート時刻から、どのくらい後にスタートラインを通過したかを表しています。
たとえば、
- ST 0.10
- ST 0.15
- ST 0.20
であれば、基本的には数字が小さいほど早いタイミングでスタートしたことになります。
ST 0.15はどのくらい?
「0.15」と書かれていても、最初は速いのか遅いのか分かりません。
これは基準となるスタート時刻から0.15秒後にスタートラインを通過したことを表します。
同じように、
- 0.10なら0.10秒後
- 0.15なら0.15秒後
- 0.20なら0.20秒後
という意味になります。
わずかな差に見えますが、ボートレースではこの小さな差が1マークまでの位置関係に影響することがあります。
そのため、スタートは予想するときに確認したいポイントのひとつです。
STは数字が小さいほど良いの?
基本的には数字が小さいほどスタートが早かったことを表します。
ただし、「STが小さい=その選手が強い」と単純に判断するのはおすすめできません。
スタートには、
- 選手のスタート力
- コース
- 風
- 波
- 進入
- モーターの行き足や伸び
- そのレースでの選手の判断
など、さまざまな要素が影響します。
平均STが速い選手でも、毎回同じタイミングでスタートするわけではありません。
STは選手の傾向を知るための材料として使うのが基本です。
展示STと本番STは同じではない
スタート展示で確認できるSTは、本番を考えるための参考材料です。ただし、展示と本番で同じ進入になるとは限らず、本番のSTも展示と同じになるとは断定できません。
展示STは予想材料のひとつとして使い、数字だけで本番のスタートを決めつけないことが大切です。
スリット前後を見る
STはスタートラインを通過したタイミングを示す数字です。一方、スリット後に隣艇より伸びているか、置かれていないかには、その後の加速や機力も関わります。
- スリットで前に出ているか
- 隣艇とほぼ並んでいるか
- スリット後に伸びているか
- スタート後に置いていかれていないか
通過タイミングと、スリット後の伸びを同じ意味として扱わず、両方を確認しましょう。
「壁になる艇」とは?
インコース艇を予想するとき、外側の艇がスタートで大きく遅れず、さらに外から攻める艇を受け止める形になることがあります。予想では、このような役割を「壁になる」と表現することがあります。
例えば1号艇を中心に見るなら、2号艇や3号艇が大きく遅れないかを確認します。ただし、STが速いだけで必ず壁になるわけではありません。進入やスリット後の伸びも合わせて見ます。
平均STを見ると選手の傾向が分かる
出走表などでは、選手の平均STが掲載されていることがあります。
平均STを見ると、その選手が普段どのくらいのタイミングでスタートしているのかを知ることができます。
たとえば、
- 選手A:平均ST 0.13
- 選手B:平均ST 0.17
- 選手C:平均ST 0.20
だったとします。
数字だけを比較すれば、選手Aが比較的早いスタートをしている傾向があることが分かります。
ただし、大切なのは「0.13だから勝つ」と考えないことです。
平均STはあくまで過去の平均です。
当日のレースで0.13のスタートになることを保証する数字ではありません。
1艇だけスタートが遅い場合は注目
初心者でも比較しやすいのが、6艇のST傾向を見る方法です。
たとえば内側の艇が、
- 1号艇:0.15
- 2号艇:0.16
- 3号艇:0.22
のようになっていたとします。
3号艇だけスタートが遅い傾向なら、その外側の艇が攻めやすくなる可能性も考えられます。
反対に、1号艇が安定してスタートできる選手なら、インコースから先に1マークへ向かえるかを考える材料になります。
このようにSTは、1人だけを見るよりも、6艇を比較して見ると分かりやすくなります。
スタート展示のSTも確認する
レース前にはスタート展示が行われます。
ここでも各艇のスタートタイミングを確認できます。
スタート展示について詳しくは、既存の展示航走に関する初心者向け解説でも紹介しています。
ただし、展示のSTだけで本番を決めつけないことが重要です。
展示で非常に早いスタートをしたからといって、本番でも同じタイミングになるとは限りません。
逆に、展示で遅れていても、本番では修正してくることがあります。
そのため、「展示で0.05だったから本番も絶対に早い」という使い方ではなく、「今日はスタートの踏み込みが良さそうだな」という参考情報として見るのがおすすめです。
F(フライング)にも注意する
STを見るときに一緒に覚えておきたいのが「F」です。
ボートレースでは、決められたスタート時刻より早くスタートラインを通過するとフライングになります。
出走表では、フライングを持っている選手に「F1」などと表示されることがあります。
Fを持っている選手はスタートに慎重になる場合もあるため、STを見るときの参考材料になります。
ただし、「F持ちだからスタートが遅い」と決めつけることもできません。
選手によってスタートの考え方や技術が違うため、平均STや展示などと組み合わせて考えることが大切です。
FやLについては、フライング(F)・出遅れ(L)の初心者向け解説で詳しく確認できます。F歴だけで選手を機械的に低評価せず、平均STや展示と組み合わせて見ましょう。
STを見るときはモーターや展示も合わせて考える
スタートは選手だけの能力で決まるわけではありません。
モーターの行き足や伸びが良ければ、スタートから1マークまでの動きにも影響する可能性があります。
そのため、予想するときはSTだけを見るのではなく、
- 平均ST
- 進入コース
- スタート展示
- モーター成績
- 展示での動き
- 選手の成績
などを組み合わせて考えます。
STが良くても、ターン回りや伸びが悪ければ評価を上げすぎません。逆に、STが平均的でも、スリット後の伸びや展示気配が良い艇もあります。展示航走の見方、モーター2連対率の見方、展示タイムの見方と組み合わせることで、少しずつ予想材料を整理できます。
STを見るときに注意したいこと
平均STだけで判断しない
過去の平均が速くても、その日の展示や進入が同じとは限りません。
0.01秒の差を過大評価しない
僅差だけで明確な優劣を断定せず、隣艇との位置関係や展示での動きも確認します。
コース別に見る
同じ選手でもコースによってスタートの取り方が変わることがあります。枠番だけでなく、実際の進入も見ます。
実際の予想ではどう使う?
- 選手のST傾向を見る
- スタート展示を見る
- 隣艇とのスリット位置を比べる
- スリット後の伸びを見る
- 進入・コースを確認する
- モーター・展示気配と合わせる
- 最終的に総合判断する
STは単独で本命を決める数字ではなく、スタート攻防を考えるための材料です。
初心者はSTをこう見てみよう
最初から細かな数字を分析する必要はありません。
まずは次の順番で十分です。
- 6艇の平均STを比較する
- 極端に早い・遅い選手がいないか確認する
- 1号艇のST傾向を見る
- スタート展示を見る
- Fを持っている選手がいるか確認する
- モーターや展示と合わせて考える
- STだけで舟券を決めない
特に重要なのは最後です。
STは重要な予想材料ですが、それだけでレース結果が決まるわけではありません。
まとめ
STは、ボートレースのスタートタイミングを表す数字です。
基本的には数字が小さいほど早いタイミングでスタートしていることになります。
ただし、平均STが速い選手が必ず勝つわけではありません。
初心者のうちは、「誰がスタートの早い傾向にあるのか」「6艇の中で極端に違う選手はいないか」という比較から始めるのがおすすめです。
そして、出走表、進入、展示航走、モーターなどと組み合わせて予想していきます。
STの意味が分かるようになると、スタート展示を見るときにも「なぜこの艇が気になるのか」が少しずつ分かるようになります。
次は、STと関係の深い「F(フライング)・L(出遅れ)」について解説します。
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