前回の記事では、ボートレースAI予想を見るときに確認したい3つのポイントを紹介しました。
今回は、その中でも特に重要な「回収率」について、具体例を交えながら詳しく解説します。
※前回の記事
「ボートレースAI予想を見るときに注意したい3つのこと|的中率だけでは判断できない」
ボートレース予想で「的中」と表示されると、それだけで勝ったように感じることがあります。
しかし、舟券が当たっていても、購入に使った金額より払戻金が少なければ、収支はマイナスです。
私自身、ボートレースAIの開発を始めた当初は、1着的中率や予想順位の正確さを強く意識していました。
ところが、実際に買い目と払戻金まで含めて検証すると、予想が当たることと、資金が増えることは別だと分かりました。
どれだけ多く当たっていても、使った金額より戻ってくる金額が少なければ、長期的には資金が減っていきます。
舟券が的中したことと、利益が出たことは同じではありません。
そのため、ボートレース予想やAI予想を評価するときに重要なのは、的中率だけではありません。
投資額に対して、どれだけの払戻金を得られたかを示す「回収率」も確認する必要があります。
この記事では、的中率と回収率の違い、舟券が当たっているのに負ける理由、回収率を見る際の注意点を解説します。
的中率とは何か
的中率は、予想したレースのうち、何レースが的中したかを表す数字です。
例えば、100レース予想して40レース的中した場合、的中率は40%です。
計算式は次のようになります。
的中率 = 的中したレース数 ÷ 予想したレース数 × 100
的中率を見ると、予想がどの程度の頻度で当たるのかが分かります。
そのため、予想の当たりやすさを確認する指標としては、分かりやすい数字です。
ただし、的中率だけでは利益が出たかどうかは分かりません。
1回の的中で得られる払戻金や、1レースあたりに購入した金額が考慮されていないからです。
回収率とは何か
回収率は、購入に使った金額に対して、どれだけの払戻金が戻ってきたかを表す数字です。
計算式は次のとおりです。
回収率 = 払戻金の合計 ÷ 購入金額の合計 × 100
例えば、合計10,000円分の舟券を購入し、払戻金が12,000円だった場合、回収率は120%です。
12,000円 ÷ 10,000円 × 100 = 120%
この場合、収支はプラス2,000円です。
反対に、払戻金が8,000円だった場合、回収率は80%です。
8,000円 ÷ 10,000円 × 100 = 80%
この場合、収支はマイナス2,000円です。
回収率が100%を超えていればプラス、100%を下回っていればマイナスです。
的中率は「どのくらい当たったか」を示し、回収率は「実際に資金が増えたか」を示します。
当たっているのに負ける理由
的中率が高くても負ける理由は、購入点数と配当のバランスにあります。
例えば、1レースにつき10点を100円ずつ購入したとします。
1レースあたりの購入金額は1,000円です。
そのレースで的中し、払戻金が800円だった場合、予想自体は当たっています。
しかし、購入に1,000円使っているため、収支はマイナス200円です。
つまり、
的中した = 利益が出た
とは限りません。
舟券が的中していても、購入額より払戻額が少なければ、そのレースでは負けています。
このような結果が続くと、的中率は高いのに回収率は低い状態になります。
買い目を増やすと的中率は上がりやすい
的中率を上げる簡単な方法の一つが、買い目を増やすことです。
3連単を1点だけ購入するより、10点、20点と購入した方が、的中する可能性は高くなります。
しかし、買い目を増やすほど購入金額も増えます。
そのため、的中したとしても、払戻金が購入金額を上回らない場合があります。
例えば、1点100円で20点購入すると、投資額は2,000円です。
的中した舟券の払戻金が1,500円なら、的中していても500円のマイナスです。
一方、1点だけ購入して外れた場合、的中率は下がりますが、損失は100円です。
どちらが良いかは、的中率だけでは判断できません。
最終的には、購入金額と払戻金を含めた回収率で判断する必要があります。
「高的中率」という言葉に注意する
ボートレース予想では、「的中率80%」「高確率で的中」といった表現を見かけることがあります。
しかし、的中率が高いだけでは、その予想で利益が出ているかは分かりません。
確認したいのは、次のような情報です。
- 何レースを予想したのか
- 1レースあたり何点購入したのか
- 1点あたりの購入金額
- 投資総額
- 払戻総額
- 回収率
- 対象外にしたレースがあるか
- 外れたレースも含めているか
買い目数を多くすれば、的中率は上げやすくなります。
そのため、的中率だけが強調され、購入点数や回収率が公開されていない場合は、実際の収支を判断できません。
回収率100%の意味
回収率100%は、投資した金額と払戻金が同じ状態です。
例えば、10,000円購入して10,000円戻ってきた場合、回収率は100%です。
この場合、収支はプラスでもマイナスでもありません。
回収率が100%を超えると利益が出ており、100%を下回ると損失が出ています。
ただし、手間や通信費、情報料などは回収率に含まれていない場合があります。
有料予想を購入している場合は、予想料金も含めて収支を考える必要があります。
例えば、舟券では1,000円の利益が出ても、予想情報に2,000円支払っていれば、全体ではマイナス1,000円です。
短期間の回収率だけでは判断できない
回収率が重要である一方、短期間の数字だけで判断するのも危険です。
数レースだけの検証では、高配当が1回当たるだけで回収率が大きく上がります。
例えば、10レースで合計1,000円購入し、1回の的中で3,000円の払戻があれば、回収率は300%になります。
しかし、その後に外れが続けば、回収率は急速に下がります。
そのため、回収率を見るときは、次の項目も一緒に確認する必要があります。
- 購入件数
- 検証期間
- 最大連敗
- 最大ドローダウン
- 競艇場ごとの成績
- 券種ごとの成績
- 回収率の推移
一時的に高い回収率が出たとしても、それを長期間維持できるかは別の問題です。
回収率は、十分な件数を積み重ねて確認する必要があります。
AI予想でも回収率が重要
AI予想では、予想順位の的中率や1着的中率が評価されることがあります。
もちろん、AIがどの程度正しく順位を予想できているかを確認するうえで、的中率は重要です。
しかし、実際に舟券を購入する戦略として評価するなら、回収率も必要です。
AIが1着を高い確率で当てていても、人気の高い艇ばかりを選んでいる場合、配当が低くなりやすいからです。
反対に、的中率が少し低くても、購入するレースを選別し、配当とのバランスが取れていれば、回収率が100%を超える可能性があります。
そのため、AI予想を評価するときは、次の2段階に分けて考える必要があります。
予想モデルとしての評価
- 1着的中率
- 上位3艇の一致率
- 順位の一致率
- 予想スコアの精度
舟券戦略としての評価
- 購入件数
- 的中率
- 投資額
- 払戻額
- 収支
- 回収率
- 最大連敗
- ドローダウン
予想モデルとして優秀でも、舟券戦略として利益が出るとは限りません。
この2つを分けて確認することが重要です。
このブログでも回収率を重視する
このブログで開発しているボートレースAIでも、的中率だけではなく回収率を重視して検証しています。
過去データを使ったバックテストだけでなく、事前に条件を固定したForward Testを行い、新しいレースで結果を確認しています。
公開する際には、良い結果だけを選ぶのではなく、次の数字を記録していく予定です。
- 対象レース数
- 購入件数
- 的中件数
- 投資額
- 払戻額
- 収支
- 回収率
- 連敗数
- ドローダウン
現在はまだ検証件数が少ないため、短期間の回収率だけでAIの実力を判断する段階ではありません。
結果が良いときだけでなく、回収率が下がったときも含めて記録し、十分な件数がたまった時点で途中経過や月次結果を公開していきます。
まとめ
ボートレース予想では、的中率だけでなく回収率を見ることが重要です。
的中率は予想の当たりやすさを示します。
一方、回収率は、実際に使った金額に対してどれだけ戻ってきたかを示します。
的中率が高くても、買い目が多く、払戻金が購入金額を下回れば、最終的にはマイナスです。
反対に、的中率がそれほど高くなくても、購入条件や配当とのバランスが良ければ、回収率が100%を超えることがあります。
ボートレース予想を評価するときは、次の点を確認することが大切です。
- 的中率だけでなく回収率を見る
- 購入点数と投資額を見る
- 十分な件数で検証されているかを見る
- 短期間の高回収率を信用しすぎない
- 外れた結果も含めて公開されているかを見る
このブログでも、当たった回数だけを追うのではなく、長期的に資金が残る予想になっているかを検証していきます。
次回は、回収率を判断するうえで欠かせない「検証件数」について、少ないレース数の結果をなぜ信用しすぎてはいけないのかを解説します。
AI予想の数字を確認するときの注意点は、AI予想を見るときに確認したいポイントでまとめています。
払戻金を考える前に、オッズの見方と払戻金の計算方法を知っておくと、回収率との関係を整理しやすくなります。
的中していても投資額を下回る状態については、トリガミの意味も合わせて確認してみてください。


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